SABRE 〜シンペンへの思い

 約45年前 10年間ほどボートシーバスに嵌っていた頃、月2回くらいのペースで千葉県長浦市「こなや丸さん」に精勤していました。
 「こなや丸さん」はシャローの釣りが好きで、ストラクチャー廻りをタイトに攻める事を強いられました。
当時のシーバスフィッシングでは、リップ付きのプラグが基本でしたが、リップが欠けることは日常茶飯事です。
それでも、リップナシのプラグで良い結果を出すことが出来ました。
  〜 近づくチャンスを逃がさない 〜
チャンスは猛スピードで近ずき、逃げ去ります。
 
 
●シンペンが釣れる理由を今もって考えています。

@シーバスの学習能力
  シンペンは殆ど使用されておらずシーバスはシンペンの泳ぎに慣れていない。
A飛距離が伸びて遠くのシーバスを拾うことが出来る様になった。
Bフォーリング姿勢が向上し、縦の釣りの効率が上がった。

 釣りが下手でも好きな釣りを貫きたい、でもボウズは嫌だ。釣り人なら誰もが思うことです。
実は、シンペンはシャローでもよく釣れますし、ヒットの瞬間を目視する事が出来るのです。
 そのことに気づいてからは、段々と、シャローの釣りに嵌って行きました。結果、針の重要性を感じていました。
ヒットしても、ジャンプされてラインが緩み、バレる事は本当に多く有ることです。
 その悔しさを糧に、軸の細・太、バーブレス、シングル、サイズ・・・・試行錯誤を重ねていました。
40年前の思いが現在のオリジナルTreble Hook TH-4 BRに結集しています。
TH-4 BR with barb

 TH-4 BR はチヌ針餌釣り仕様 ヒネリナシ、ネムリ、マイクロバーブです。
ヒネリナシは製作工程でチャックに挟む為、必須事項です。
 ネムリは障害物廻りでの根掛かり対策、なにより針先の摩耗が避けられます。
勿論、バレ回避にも有効だと考えています。軽く、大きく、鋭いが外見の特徴です。
 強度的には溶接フックには及びませんが、シーバス90cm、青物60cm、ブラウン72cmには耐えています。
尤もシイラでの経験は未知数です。
進藤社長の後押し

  AWB SABRE(剣・フランス語)キッカケは「こなや丸様」の進藤社長の後押しでした。
「飽食の青物にはシラスが効く。」 
 当時、ルアーレップにはアワビコーテイングの技術が有りました。
  ウッドの中でも最もルアーに適している軽いバルサの成型技術も有りました。
   細身のトラウトミノーの蓄積も有りました。
 そのため、サンプルはそれ程手間を取らずに完成しました。
拡販・サンプルの配布

 完成したサンプルを手に、営業先のショップで説明しても、すぐには受注に至りませんでした。
プラ製と比べると高額であることも一因と考え、試しに千葉県のショップにサンプルを配布しました。
 メディア広告を打たなかったにもかかわらず、約1年後、地元アングラーの間で大変良く釣れると評判になり、
ショップから注文が頂ける様になりました。
ソルトフィッシングでの性能を確信

 2018年初夏、房総半島は青物のフィーバーに沸いていました。
私自身、2018年7月13日(金)の夕方、館山・自衛隊堤防前海岸で、わずか90分の間にソウダカツオ24本の釣果に恵まれました。
 釣り方は簡単で
@遠投してノーマルリーリング A遠投してラインを張ってアタリを待つ B眼下でフリーフォール
 この時 アワビコーテイング、バルサボデイー、針先、ウエイトのトータルバランスが必要だと実感しました。
尤もサバ釣りにはシングルフックが楽だと思います。
 2018年7月31日 東東京のプロショップで最大限の評価を頂いたことが大きな励みになりました。
SABREのトラウトでの有効性

@エリアトラウト 
 クリヤーウォーターな小河川で遠投性能、違和感のない自然な着水音、フォーリング性能を確認しました。
 シングルフックよりトレブルフックが向いていると感じました。
A岐阜のルアーの大御所より、いずれネイティブトラウトでもシンペンは使われるとの言葉聞いていました。
B2019年5月12日(日)、宇都宮市での展示会においてネイティブトラウトでの多くのご注文を頂きました。
 主なフィールドは中禅寺湖との事でした。
Cその直後、栃木県、群馬県からの注文を多く頂けました。 又、芦ノ湖狙いでもいただけました。
D2020年5月16日、新色WK/OBの告知後、新潟県より注文を頂きました。
 田子倉湖、銀山湖でお使いになるとのこと。

 ユーザー様やショップ様の何気ない一言が、ルアーメーカーとしての何よりの励みとなります。