フィールドレポート 2023
2023/08/31

Sand Prey Spoon on AWB Blade 開発秘話

■ LURE-REP代表 早田周一

Prof. 
 熊本県人吉市・球磨川の近くに生まれ、幼少の頃より魚(イオ)獲りに親しみつつ、"白鯨・モビーディック"を見てハンティングにも目覚める。大学時代は横田基地のアーチェリークラブに所属し、その後ルアー取り扱いメーカーに勤務。世界のルアーの販売を手掛ける。自分の求めるルアーの為にLure-Repを設立。現在に至る。


Sand Prey SpoonからSand Prey Spoon on AWB Bladeへ

 Sand Prey Spoonを初リリースしたのは2018年10月。
 ヒラメのヒットが多い波打際や中層域で『見せつけて喰わせるヒラメ用ルアー』として、海底をスロー気味でハイアピールが可能な泳ぎをコンセプトに、何度もフィールドでテストを繰り返し、やっと完成したモデルです。
 その後、使い込んでいるうちに、アピール度がもっと欲しい、と職人魂に火を灯してしまいました。
 水底をよりスロー気味に引くには、他の方法でないと・・・・、と考えている時、ふと、事務所の作業テーブルの隅に置いてあったスピナーが目につきました。弊社はソルトルアーの他、ネイティブトラウトのルアーもリリースしています。
 早速、スピナースタイルの試作品を持って、フィールドに出かけました。
 足元の見える範囲で軽くキャストし、アクションをチェックしたところ、ボディ(Sand Prey Spoon)のアクションが激しすぎ、ブレードが回転しません。


 ここからが難所でした。が、いつものことです。ダメなら知恵を絞れと自分に言い聞かせ、次のアイディアを模索しました。
 しかし、何もアイディアが浮かんできません。どうしたら、ボディ(Sand Prey Spoon)の回りを小ブレードが回転するようになるのか。
 ここで疑問がでてきました。スピナーの動きをベースに考えていましたが、スピナーのように本体の周りを回転するブレードが必要なのか?ということです。
 目的は、アピール度を増すこと。なら、ボディの周りを公転するのではなく、ブレードだけが自転するだけでもOKなはず。目からウロコです。
 アイデアが浮かぶと、すぐに行動に移る性格です。最初はバス用のスピナーベイトをイメージしましたが、もっとシンプルに、ヨリモドシにもう一つヨリモドシをかませ、そこに小ブレードをセットすれば、そしてそのブレードも弊社が得意とするアワビ貼りのブレードなら、よりアピール度も高まるはず。我ながらグッドアイディアです。
 すぐに車を走らせフィールドへ。期待通り、アピール度抜群の動きでした。
 その後、懇意のショップ様にサンプルを送り、「現場の声」を聞かせていただきました。
 日高のショップ様からは、地元の高級カレイにも効果があるとの連絡が・・・・。


これで商品化は決定です!

 目的を達成し、商品化が決定しました! 既にご予約をいただいたショップ様には発送済ですが、またしても問題が・・・
 ブランク(塗装前の素のスプーン)に限りがあり、すべてのショップ様にお送りさせていただくことができませんでした。ただいま、来シーズンに向けて、金型を一新し増産化を計画しています(LR早田)。
 
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